レポート
三浦由美子さん
スタイリストアシスタントを経て、1989年よりマガジンハウスにてスタイリストとして本格的に活動開始。1995年「W」に所属。『GLOW』(宝島社)など多くの女性誌で活躍するほか、ブランドカタログ、広告、ミュージシャン、女優などのスタイリングも手がける。2017年には自身初のスタイルブック『A SIMPLE STYLE -50歳からは10着のシンプル服でおしゃれになる-』(宝島社)を発売。
エッジィでスタイリッシュな雰囲気をまとうスタイリングで、読者から熱烈な支持を集めている人気スタイリスト、三浦由美子さん。実は、食への造詣も深く、2022年からはフードスタイリストしても本格的に活動をスタートさせます。「これ!と思い立ったら即行動するタイプ」と笑う三浦さんのライフスタイルとは?
「食」を発信する第二のステージへ
―食への興味は昔から?
もともと料理が好きで、人をうちに呼んでご飯を食べるのも好きです。食べ物は毎日体に取り入れるものですし、食べたもので体ができますよね。食が持つ力や作用に興味を持ち始めて、スタイリストの仕事と並行して中医薬膳の学校に通いました。
―ご自身のInstagramの投稿には「#家庭薬膳アドバイザー」「#医食同源」といったハッシュタグも付けられています。
「中医薬膳」と言っても、私は基本的にスーパーで気軽に買えるものを使うんです。胃の調子が悪いときに鶏肉を柔らかく煮てお粥にしたり、そんなのも薬膳のひとつ。いつもの食材を使いながら、体調に合わせて生活の中に取り入れていけたらと思っています。
あとは、栄養がきちんと蓄えられている旬のものを食べるなど、そういう先人の知恵も大切にしています。
―その後はフードスタイリストの学校へ通われたとか。
中医薬膳を学ぶうち、体にいい食べ方や知識を発信したいと思うようになり、料理の見え方や写真の撮り方などを基礎から学びました。もともと「衣食住ともに発信できたらいいな」と考えていたので、ようやくフードスタイリストとして始動という感じです。
ほかにも、イタリア料理やインド料理のレッスンにも通って日々勉強を続けています。
―ファッションとフードでは、スタイリングの考え方は違いますか?
服と食べ物という全く異なるアイテムなので、モノ自体の扱い方はもちろん違いますが、
「あ、このラインだ!」と思うと、服ならこの色で、料理ならこの皿で、というのがパッと浮かんでくるので、考え方は一緒なのかもしれません。その人を、その洋服をどれだけ素敵に魅力的に見せられるか、その料理をどれだけおいしく伝えられるか。リアルな感覚と「見せ方」は大切だと思っています。
興味があることを自然に選んでたどり着いた“今”
―もともとは美容師だったそうですね。どんな経緯でスタイリストに?
勤めていたヘアサロンが雑誌の撮影のヘア&メイクなどもしていたんです。当時は『オリーブ』などのファッション誌や写真を見るのが好きで、興味を持ち始めました。ある日、偶然スタイリストのアシスタント募集があると聞いて「トライしたい!」と思って門を叩いたのが始まりです。
―違う業種に飛び込むことに不安はありませんでしたか?
「やりたい!」と思ったら、全力でそちらのほうに向いてしまうようです。美容師にしてもスタイリストにしても、そのとき興味があることを自然にチョイスしてきたように思います。自分でそう思っていると、自然とその方向にひきつけられていきますし、周りも変わっていくんですよね。
でも、判断は早いかも(笑)。自分に向いていないと思ったら、次の興味があるものを探しに行くという感じです。
―働く女性として、仕事を持つ母として忙しい日々だと思いますが、ストレス発散法などは?
ストレスをためないこと! そして、誰に対してもストレスを感じさせないこともモットーにしています。家族でもほどよい距離感が大事だと、最近ようやく分かってきた気がします。
スムージーにスープにVitamixをフル活用
―1日はどんなふうに始めていますか?
起きたらまず白湯を飲んで水分を補給し、体を温めます。最近、瞑想とヨガもするようになりました。それまではキックボクシングやカーディオ・バー(バレエの動きを取り入れたバーを使ったエクササイズ)をやっていました。運動中ではないのですが、とある時にけがをしたのがきっかけでいろいろと見直しました。
「大切なのは長く続けていくこと」と思うようになり、瞑想とヨガを始めました。続けるうちに心身がすっきり、いい方向に向かっていると実感しています。その後、Vitamixで作ったスムージーを飲んでいます。
―Vitamix歴はどのくらい?
10年近く愛用していて、いまは2台めです。ほぼ毎朝スムージーを作るほか、凍らせたフルーツでアイスを作ったり、季節の野菜や干し椎茸のダシでスープを作ったりも。スープに使う野菜の下ごしらえは、汁ごと使うならば栄養はそのままですが、茹でるだけだと栄養が逃げがちなので、栄養を逃さないように蒸すのが私流です。
Vitamixはとにかくパワーがありますし、忙しいときでもあっという間に調理が終わるのがいいですね。
体に合わせたスムージーと薬膳茶がお気に入り
―毎朝飲むスムージーにはどんな食材を?
最近のベースはケール、バナナ、パイナップルです。あとは春菊やパセリ、大葉、りんご、みかん、ショウガ、自家製はちみつレモンといった季節の野菜やフルーツで作っています。中医薬膳では体を冷やさないことが大切なので、バナナなど体を冷やす食材には体を温める食材を合わせたり、バランスを考えて選んでいます。だいたい、何を使ってもおいしいスムージーができるんですけどね(笑)
―Vitamixを使い始めてから何か変わったことは?
スムージーは家族で飲んでいますが、誰もあまり風邪をひかなくなりました。おなかにもいいですし、デトックスもできるし、飲んでいるとなんとなく体調がいいな、と感じています。
―ほかに中医薬膳を生活に取り入れたりも?
午後には日々の体調や気分に合わせて薬膳茶を飲んだりしています。菊花やナツメ、クコの実、竜眼肉などを常備して、オリジナルで組み合わせて楽しんでいます。
それまでは鍋で煮ていたのですが、最近、薬膳専用のポット「BUYDEEM(バイディーム)」を使い始めたら、これが簡単で! 目を離しても吹きこぼれることなくコトコト煮出してくれているので、他の作業をさせてもらえるのも気に入っています。「BUYDEEM」で煮出した中薬(菊花、大棗、枸杞子、竜眼肉など)に烏龍茶やプーアール茶をプラスすることもありますよ。
ファッションや食のほかにも、ギターやキャンプ、映画、本など、さまざまな興味や趣味を持つ三浦さん。今後の夢を聞くと、「自分が楽しいと思うこと、ワクワクするようなことを伝えられる人、表現できる人になりたい」と答えてくれました。「ファッションも食も『仕事』ではありますが、自分の心が躍るような『楽しみ』でもあります。好きなことが仕事につながっているのは変わらないので、そんな気持ちや体験をさらに伝えていけたらいいな、と思っています」
中医薬膳の知識を取り入れた朝の定番
春のデトックススムージー
いちごを添えて
【材料(3~4人分)】
カーリー・ケール大きめの葉1枚(茎は除く)、パセリ1本(茎は除く)、大葉5枚、みかんなど柑橘類2個、バナナ1本、カットパイナップル4~5個、水200cc~250cc、いちご適量
【作り方】
①カーリー・ケールとパセリは茎を取り除く。
②みかんなど柑橘類とバナナは皮をむき、適宜カットする。
③①と②、いちご除く全ての材料をバイタミックスに入れ、スムージーモード(またはダイヤル10で約1分)でなめらかになるまで回す。
④グラスに注ぎ、いちごを添える。
三浦由美子(W)
URL
https://wtokyo.co.jp/artists/yumiko-miura/
公式Instagram
https://www.instagram.com/sty_yumikomiura/