レポート
二木あいさん
水中世界と陸上世界の架け橋となるべく空気タンクを使わず素潜りのみで水との繋がり、そして水中の美しさを表現しているパイオニア的存在。2011年メキシコにて「洞窟で一番長い距離を一息で泳ぐ」ギネス世界新記録を2種目樹立。2012年TEDxTokyo スピーカー。2012年 情熱大陸「二木あい」ワールドメディアフェスティバル金賞。私たちは自然の一部であり、自然とともに生きている、そんな繋がりをこれまでにない形、唯一無二の存在として表現し続けている。
私らしく自然体な一日を
私らしく自然体な一日を
朝は野菜や果物の力で心身を浄化し、ゆったり過ごしたいもの。
そうした時間を積み重ねれば、心にゆとりが生まれ、ありのままにふるまえます。
朝をゆっくり過ごせるかどうかで
私の一日が決まるから! 朝ごはんの時間を大切にしている理由は、
朝をゆっくり過ごせるかどうかで
私の一日が決まるから!
水中表現家という唯一無二の存在として、世界を舞台に活動する二木あいさん。多くの人々を魅了する神秘的な水中表現力の秘密は、彼女の健康的な食事と自然で嘘のない心を保つことにありました。
ゆとりある朝を持つことは一日を充実させるために欠かせません。実は数年前からほぼヴィーガンの食事を取り入れていて、朝は必ずフルーツと野菜のスムージー、またはスームージーボウルを取っています。このバイタミックスはずっと昔から使っていて、私の朝にはなくてはならない存在です。よく好んで食べるのは、心臓を強化し、血液を浄化してくれるビーツですね」そう笑顔で語る、ギネス記録を二度も樹立した二木あいさん。「朝はいつも大体5時半~6時には起きています。海外に行くことが多いですが、時差ボケを気にしたことはありませんね。地球の反対側へ行ったとしても、その国へ到着した日の夜には必ず眠るようにしているからでしょうか。どんな国に行っても元気な野菜や果物がたくさんあるので、食べるものには困りません」
たっぷり摂取し、スーパーフードも
いろいろと取り入れています」 「朝食はフルーツと野菜を
たっぷり摂取し、スーパーフードも
いろいろと取り入れています」
そもそもダイビングをしていた二木さん。そんな彼女が素潜りを始めた理由は、海中での不自然さからでした。「ダイビングはタンクを背負って潜りますから、『スースー』という不自然な機械音が出ますよね。その大きな音のせいで、どんなに海の生物に近づきたくても、彼らが逃げていってしまいます。あるときダイビングは、映画を観るように魚たちを観察できるけれど、彼らが自然体で戯れている中には入って行けないということに気づいたのです。そしてその瞬間、そこに何か違和感というか、彼ら(自然界)との絶対的な距離感を感じてしまいました。ではその距離感をなくす方法は? 彼らがおびえずに私を受け入れてくれる方法とは? と考えたとき、フリーダイビング(素潜り)が思い浮かびました。
朝食に欠かさない、果物と野菜の水分をいかした濃厚なスムージーには、必ずレモンを絞ります。
鮮やかな色のスムージーボウルには、いろいろなスーパーフードを
トッピングするのが定番です。
「朝食がおいしいと、日中にしっかり活動でき、眠りが深くなるんです」
ある一日の過ごし方
- 潜らない日 -
6:00 起床
6:30 約1リットルの水を飲む
7:00 ストレッチ&トレーニング
9:00 スムージーやスムージーボウルなどをいただく
10:00 メールなど事務的な仕事をすませる
12:00 ミーティング
18:00 ヨガ、パーソナルトレーニングなど何かしらの運動
20:00 ミーティングを兼ねた夕食、自宅であればヴィーガンの夕食
23:00 ゆっくりと半身浴
25:00 就寝
長年愛用しているバイタミックスは海外に行くときも持っていきたいほど欠かせない存在。
ある一日の過ごし方
- 潜る日 -
水中では胃に負担がかかるため、素潜りの日は、
朝から潜り終わるまで一切食事はしない。
5:30 起床
6:00 約1リットルの水を飲む
6:30 ストレッチ&トレーニング
8:30 出港&1日フリーダイビング
16:00 帰港
17:00 早めの夕食
19:00 メールなど事務的な仕事を済ませる
21:00 ゆっくりとした時間を過ごす
24:00 就寝
早朝の海や浜辺が大好きです」 「私の人生のテーマは楽しむ!
早朝の海や浜辺が大好きです」
© Darren Jew 現存する世界最古の高級時計メーカーであり、世界初のモダンダイバーズウォッチを世に送り出したブランパン。かけがえのない海のために関心を喚起し、熱い思いを伝えるブランパン オーシャン コミットメントの一環として訪れたタヒチ・ファカラバでの一枚。www.blancpain.com/ja/
人間的エゴから解放されるということ
でもあると思います」 「素潜りで水中にいることは、人間的エゴから
解放されるということでもあると思います」
素潜りをすることで、私たち人間でもイルカなどの海洋哺乳類と同じような感覚でいられます。海の中にはさまざまな生物がいますから、見たことのない私のような生きものが遠くから泳いできても、なんら構わないといった感じです」クジラやサメと並んで優雅に泳ぐという、まさに人魚のような映像や写真が世界中で話題となり、日本のテレビ番組でも特番がたびたび組まれ、今も世界中の海へ頻繁に素潜りに出かけています。さまざまな海の中で過ごしているなかで、自然界から気づきを促されることが多いといいます。「水の中でも相手を尊重すれば、彼らも同じように私のことを同じ生きるものとして尊重してくれます。素潜りを始めてから、ダイビングのときにずっと感じていた違和感が、人間の目線で海中世界を見ていたことだと気づき、すべてのモヤモヤが吹っ切れました。一番自然な方法=素潜りで水中にいると、人間的なエゴから解放され自由になれると思います。目的ではなく、道具として素潜りを使い表現する水中世界では、特別な言葉は必要ありません。美術館でアートを鑑賞するように、多くの人に水中の世界に触れてほしいと思っています。願わくば〝HAPPYな何か〟を作品を通して感じ取っていただければ感無量です。本来の自然の在り方とは、〝自分さえよければいい〟ではなく、まず相手があり、その相手に寄り添い、ともに生きることではないでしょうか」素潜りのためにヨガの呼吸法をマスターし、さまざまな気づきが深まったという二木あいさん。水中世界と陸上世界の架け橋として、これからも彼女にしか表現できない世界を私たちの心に届けてくれるでしょう。
素潜りのために始めたヨガは、欠かせないトレーニングのひとつ。