レポート
加藤忠幸さん
神奈川・大船を拠点とする加藤農園4代目。セレクトショップのバイヤーとして、ファッション業界で活躍する傍ら、昭和のはじめから続く農園の跡取りとしても活動中。加藤農園の野菜は、4日おきに鎌倉市農協連即売所(レンバイ)に出店。都内の有名レストランからも指名を受ける加藤農園の“鎌倉野菜”は、地元を越えて密かな注目を集めている。
「幼い頃から野菜の販売は手伝っていました。当時の鎌倉市農協連即売所(レンバイ)は、クラシックな野菜しかないごく普通の市場。それが、フレンチやイタリアンのシェフの要望から、各農家が少しずつ新しい野菜作りに挑戦するうちに、珍しい西洋野菜やカラフルな根菜類の並ぶ市場に変わっていったんです」
最近では“鎌倉野菜”と呼ばれ、その購入を目的に鎌倉に訪れる人もいるほど。お土産としても人気の品になりつつあります。
「レストランのシェフが料理に使う“鎌倉野菜”をお客さんに説明したことをきっかけに、口コミで広まったり、旅行雑誌の鎌倉特集で、レンバイが観光スポットとして紹介されたり、そんなことで徐々に人気が出たのかもしれません」
レンバイに訪れるお客さんの中には、色とりどりの野菜が並ぶ様子をインスタにアップしたいと声をかけられることもしばしば。
「沢山買ってくれるお客さんにはおまけを付けたり、そのお礼にお茶をいただいたり。こういうアットホームな交流は、昔から全く変わっていません。」
有名セレクトショップのバイヤーとして活躍し、自社発のプライベートブランドの責任者も務める加藤さん。ファッション業界の中心に身を置きながら、実家の農園も兼業するようになったのには意外な理由が。
「この家って、実家なんですよね。つまり、僕にとっては住ませてもらっているわけです。それであれば、恩返しじゃないですけど、家業の手伝いをするのはごく自然なことでした」
手伝いと言いながらも、野菜作りへのこだわりは人一倍強い加藤さん。
「昔ながらの育て方なので、特別なことをしているつもりはありません。強風が吹けばネットを張りに行き、虫がつけば手作業で取り除く。野菜は手間をかけた分だけ、おいしく育ってくれますよね。手間はかかっているかもしれませんが、野菜を育ててくれるのは自然です。僕たちはあくまでサポートするって感じですよね」
謙遜をよそに、加藤農園の鎌倉野菜は各方面から評判となっているよう。
「現在は、都内のレストランから直接指名を受けて作っている野菜もありますが、あくまでレンバイで売ることがメインです。市場に出店できるのは4日に一度、売れ残っても次はありませんから、ニーズを考えながら、何をどのくらい収穫するか計画的に収穫するようにしています」
ファッション業界と農園の二足のわらじで多忙を極める加藤さん。学生時代はラグビー部に所属し体力には自信があったものの、最近になって健康に対して意識が高まったようです。
「レンバイのお客さんで、いつも大量にビーツを買っていく方がいたんです。ビーツなんて普段そんなに食べるものじゃないし、ボルシチを作るにしても、さすがに多いよなと。思い切って何に使っているのか聞いてみたら、ジュースにして飲んでいると、予想外の答えが返ってきました。健康を気にして飲み始めたらしいのですが、それ以来体調がよくなったと話していました」
バイタミックスの存在を知ったのはちょうどその頃。すごくいいマシンという噂は聞いていたので、いつか使ってみたいなと思っていたそう。
「バイタミックスを紹介してもらったとき、そのパワーと手軽さに驚かされました。皮も種も滑らかにしてくれて、栄養を余すことなく摂れる。繊維が残ってしまうこともないのでゴミもほとんど出ません。水と洗剤を入れてグラグラ回してサッとすすげば掃除も完了。忙しい朝にはピッタリで、今では毎朝のスムージー作りを楽しんでいます」
スムージー生活が日課となった加藤さん。最近では“鎌倉野菜”でのスープ作りも始めているそうです。
「バイタミックスなら、回転の力で素材を温めることもできるので、我が家では畑から採ってきた野菜を丸ごとコンテナに入れ、塩を少々加えただけのスープも作っています。野菜の持つすべての味と栄養が体に沁み渡りますよね。自分で育てたモノが自分の体を作ってくれると感じられる、生産者として幸せな瞬間です」
野菜をまさに芯までバイタミックスで満喫する一方、お客さんにもどう野菜を丸ごと楽しんでもらおうか思案中とのこと。
「無農薬の野菜を求めて市場に来るような方でも、形が悪いと買ってくれないことがあります。味は同じなのに、そうして売れ残った野菜を見るのはとても残念です。それに、『この野菜は皮を剥くんですか、種は取るんですか』と聞かれることも少なくありませんが、多くの栄養が含まれているのにそれを食べないって、損ですよね。心の中では、バイタミックスをお持ちならそのままコンテナに入れてください、と思っています(笑)」
今後は、農家ならでは視点で、野菜とバイタミックスの活用法も提案していきたいと話す加藤さん。持ち前の想像力で、すでに色々アイデアが浮かんでいるようです。
「いまはまだ野菜のおいしさに頼り切ったレシピしか作れていませんが、次は“野菜の味を活かす”オリジナルドレッシング作りに挑戦しようと思っています。ナッツや甘いフルーツを加えてみようかなと。すでにアイデアはいろいろと浮かんできています」
健康と美容に効果てきめん
“加藤野菜”のケールが主役の
「さわやかグリーンスムージー」
【材料】
パイナップル1/4個、リンゴ1個
(A)ケール(大きめ)2枚、プチベール1枚
(B)水100ml、氷適量、ミント適宜
【作り方】
①パイナップルは芯をそのままにして皮をむく。
②リンゴはへたを取り、4等分に切る。
③①、②、Aの順にコンテナに入れる。
④Bを加えたら、スピード1からスタートし最速まで上げて約1分間攪拌させて完成。お好みでミントの葉を浮かべると、さらに爽快感が増す。